心拍数を活用した練習法

2020年12月3日


ランニングウォッチにはタイムの計測だけでなく色々な機能がありますが、皆さんはうまく活用できていますか?
今回はその機能の一つ「心拍数計測」を使った練習方法について具体的に解説!
この記事を読むことで
ペース走やスピード走など、どれぐらいの心拍数のペースで走れば、あなたに適切なのかが分かります!
その適切な心拍数のもと練習を重ねれば効果的にタイムを伸ばせます!
・ペース走で決めた速度で完走できない
・インタバール走で後半必ず落ちてしまう
そんな方に特におすすめ!
カルボーネン法という公式をもとに心拍数を計算します!が、、、公式は覚えなくてOKです!
紙とペンをご用意ください!
あなたの練習強度に適した心拍数を計算していきます!!
今回一緒に計算して数値を出して、紙に書いておき、それを保管しておきましょう!

心拍数

まずは、心拍数の活用法の前に簡単に知っておいてほしいことだけ!
難しい話は今回しません!
「心拍と呼吸の関係」や「疲労のメカニズム」「乳酸」など詳しい話に興味のある方はまた別記事を作成しますのでお楽しみに!

心拍数って?


心臓が全身に血液を送るために「どくん、どくん」と収縮することを「拍動」と言います。
その1分間の拍動の数を「心拍数」と言います。
心拍数が多ければ多いほど、体中に血液をいきわたらせる回数が増える。
つまり、息が上がり、エネルギー消費が増えるということ!
今回は難しく考えず、
「ランニングの速度を上げれば、心拍数が増え、体への負担も大きくなる」ということだけ覚えておいてください!
心拍数から正しい「練習強度」を選択できれば、効率よく体力を高められます!

心拍数から考える強度設定

心拍数のことが何となくわかったかと思いますが、
問題は、「この心拍数がどのくらいで練習すれば良いか」です。
この時、最初に考えるべきは、「最大心拍数」「安静時心拍数」というもの
最大心拍数は、最大でここまでは心拍数を上げられるというラインと
安静時心拍数は、自分の中で一番心拍数が少ない心拍数です!
最大心拍数は計算で割りだし、安静時心拍数は座っている時や寝る前の心拍数を測っておくのが理想です!

最大心拍数

まずは、最大心拍数を計算しましょう!
それは簡単な計算で分かります!
220-年齢=最大心拍数
40歳の方なら
220-40=180 が最大心拍数というわけです!
目安ですから最大心拍数以上になることもあります!

安静時心拍数

安静時心拍数は、
座っている時や寝る前の 安静にしている時 に測りましょう!
時計を利用しても良いし、1分間自分の手首に指を当て自分で測っても構いません!

自分の運動強度を調べる

では、「最大心拍数」「安静時心拍数」が紙にかけたら、本題です!
自分にあった強度を見ていきましょう!!
ランニングで行われる運動強度は自分の限界の60%~90%程度です!
60%~70%の強度で走る時はジョギング
70%~80%の時はペース走や閾値走
80%~90%の時はスピード走 のような形です!

それぞれの運動強度に合った心拍数を計算していきます!
その心拍数が分かれば、練習の時にその心拍数となるペースを設定すればOKです!

心拍数計算式

では計算していきましょう!!
この公式は、少し難しいので、手元に安静時・最大心拍数を先に用意してご覧ください!
(最大心拍数ー安静時心拍数)×運動強度+安静時心拍数=練習で狙う心拍数

最初にも記載しましたが、この公式は覚えなくて構いません!
今回一緒に計算していきましょう!
40歳、安静時心拍数50回/分、最大心拍数180回/分(220-年齢)の方が
ペース走(70~80%)をしたい場合を例として計算していきます!
この数値を皆さんの数値にに置き換えて計算してください!
(180-50)×0.7+50=141回/分 70%のペース
(180-50)×0.8+50=154回/分 80%のペース
この方がペース走を行う場合、心拍数が141~154回のペースで走れば適切だと言えます!
60%~70%の数値をだせばジョギングやLSDに合った心拍数
80~90%の数値をだせばスピード走に合った心拍数が出てきます!
その計算で出た数値を練習メニューの中で取り入れましょう!
ただ、個人的な意見としては実際はこれよりも多少速くても走れる感覚もあったりしますから、それぞれに+5拍しても良いのかなっという印象もあります。あくまで計算上の目安として!

心拍数活用方法


では、実際に心拍数をどうやって活用していくか
まずは自分の心拍数とペースの関係性を測定していきましょう!
自分が本当に楽だと思えるペースから始め、1kmごとにペースを5秒~10秒/kmずつ上げていきます。
走っている最中に時計の心拍数が見える画面を開くか、練習後に心拍数をチェックしてみましょう!
走り終わってから自分の心拍数とペースを見比べていきましょう!
5秒~10秒/kmで徐々に上げているので、自分の心拍数とペースの関係性がわかります!
先ほどのペース走の70%~80%にあたる心拍数の速度は1kmあたり何分でしょうか??
ちなみに私は4分15秒~30秒/km程度でした!
細かくペースを刻むのが難しければ、何度か挑戦してみてもよいですし、何も考えす気持ちよく走った時の心拍数から強度を計算しても構いません!

効率良く能力を高められるとは?

自分のペースと心拍数の関係性が分かったら、
ジョギング(60~70%の時のタイム)
ペース走(70~80%のタイム)私はこれが4分15秒~30秒/km
スピード走(80~90%のタイム)
それぞれご自分の練習メニューに組み込んで下さい!
紙に書いておいておくと便利ですよ!

ちなみに特殊ですが、こんな活用法も!

アップの時の心拍数を常に計測しておいてその日の調子を見る
夏場などタイムが落ちる時のペース走は心拍数を見ながら走る
など!
ここまで「心拍数」という客観的な数値を説明してきました!
ただ、そういった数値だけを頼るのも良くないこともあります。
調子によって変わることもあるし、多少の誤差もある
だいたいの目安として取り入れ、慣れてくれば感覚も大事にするのも大事!
色々と試してみてください!

まとめ

心拍数を把握することによって練習強度を詳細に設定できます!
根拠のない強度設定ではなく、理論のもと正しい強度設定が成長を促します!
ただ、数字が全てではないことも!
人を動かすのは感情!
客観的にはきつい数値であったとしても「頑張る」という強い気持ちで120%の結果を出せます!
客観的に効率よい練習計画を立て、それをやり通すのは主観的な強い気持ち!
主観と客観の両方を使い分けて結果を出していきましょう!